5年目の別れ
2007年 06月 09日
その娘と付き合い始めたのは、
僕が大学の2年の時でした。
最初は何の気なしに漫然と付き合っていたけれど、
いつの間にかなくてはならない存在になっていました。
どこに行くにも一緒でした。
雨の日も風の日も雪の日も。
朝も昼も夜もいつも一緒でした。
肌を合わせない日などないくらいに、
僕たちはいつも一緒にいたのです。
彼女のことはそれこそ手取り足取り、
何でも分かっていたつもりでした。
感触で分かるのです、そう感触で。
ずっと一緒にいたのですから、
機嫌や体調の変化に気づかないわけがないのです。
そんな時はいつも僕が病院やらエステやらに連れて行きました。
彼女がいないとホントに困るのです。
その位の投資はへのへのかっぱでした。
たまにケンカをして辛く当たったこともあります。
その都度、僕の心は痛みます。
もっと優しくしてあげれば良かったと、
今になって思います。
5年も付き合えばお互い年もとります。
成長といえば聞こえがいいけれど、
老いというものは避けられません。
一抹の不安は水に広がる波紋のように、
静かに、そして確実に広がっていました。
そんな時に今回の事件が。
いつもなら乗り越えられたのに。
僕の中の何かが崩れたのを感じました。
-----------------------
僕は彼女のことをとても大切にしていたけれど、
反面いつまでも一緒にいられるとは思っていなかった。
事実、何回か心変わりを覚えたけれど、
その都度思うところあって踏みとどまっていた。
安定した静かでゆるい時間が、僕たちの間にはあった。
その時間が脆くも崩れた―
5月も終わり間際の良く晴れた朝だった。
あの日あの時あの場所に一緒にいなかったら、
もう少し僕たちの時間は長いものになっていたと思う。
では一体何があったのか、
話さなければならない時間になりました。
そろそろ自分でもキツクなってきたところです。
今までの話、実は自転車の話でした。
5年にわたって愛用してきた自転車。
先日ド派手にパンクしてしまい、
遂に別れを決意したのです。
何しろ移動は徒歩か自転車かというくらい、
自転車愛好家で知られるところの私。
どうせなら高いの買ってやろうと思い奮発。
今度の彼女はなんと遠くイタリアの地からやって来ました。
目下新しい彼女の名前、募集中です。
髪はこげ茶色で、なかなかスマートな娘です。
僕が大学の2年の時でした。
最初は何の気なしに漫然と付き合っていたけれど、
いつの間にかなくてはならない存在になっていました。
どこに行くにも一緒でした。
雨の日も風の日も雪の日も。
朝も昼も夜もいつも一緒でした。
肌を合わせない日などないくらいに、
僕たちはいつも一緒にいたのです。
彼女のことはそれこそ手取り足取り、
何でも分かっていたつもりでした。
感触で分かるのです、そう感触で。
ずっと一緒にいたのですから、
機嫌や体調の変化に気づかないわけがないのです。
そんな時はいつも僕が病院やらエステやらに連れて行きました。
彼女がいないとホントに困るのです。
その位の投資はへのへのかっぱでした。
たまにケンカをして辛く当たったこともあります。
その都度、僕の心は痛みます。
もっと優しくしてあげれば良かったと、
今になって思います。
5年も付き合えばお互い年もとります。
成長といえば聞こえがいいけれど、
老いというものは避けられません。
一抹の不安は水に広がる波紋のように、
静かに、そして確実に広がっていました。
そんな時に今回の事件が。
いつもなら乗り越えられたのに。
僕の中の何かが崩れたのを感じました。
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僕は彼女のことをとても大切にしていたけれど、
反面いつまでも一緒にいられるとは思っていなかった。
事実、何回か心変わりを覚えたけれど、
その都度思うところあって踏みとどまっていた。
安定した静かでゆるい時間が、僕たちの間にはあった。
その時間が脆くも崩れた―
5月も終わり間際の良く晴れた朝だった。
あの日あの時あの場所に一緒にいなかったら、
もう少し僕たちの時間は長いものになっていたと思う。
では一体何があったのか、
話さなければならない時間になりました。
そろそろ自分でもキツクなってきたところです。
今までの話、実は自転車の話でした。
5年にわたって愛用してきた自転車。
先日ド派手にパンクしてしまい、
遂に別れを決意したのです。
何しろ移動は徒歩か自転車かというくらい、
自転車愛好家で知られるところの私。
どうせなら高いの買ってやろうと思い奮発。
今度の彼女はなんと遠くイタリアの地からやって来ました。
目下新しい彼女の名前、募集中です。
髪はこげ茶色で、なかなかスマートな娘です。
by ko-kojien
| 2007-06-09 15:11
| Essay